"Smoose Jazz”的ハーモナイズ及びバッキング

先日リハがあって、軽いジャズを含む、AORやC&Wのカテゴリーに属する曲をやった。

その時だが、ピアノの方が、「いかにもJazz」というハーモナイズでバッキングしてきた。

上の、左側のような、テンションをタップリと重ねたコードである。
多分、そういうスタイルを目指しているのだろう。
しかし、この方法だと、「濁り」の中にコード成分を聞き取らなくてはならない。
そして、サウンドの方向性は限定されてしまう。

私は、もっと別なサウンドを目指し、聴く人にある種"安堵"を提供するような、それでいて、理論的にはしっかりコードファクターと、そこから導かれるスケールを提供するコードの弾き方を目指している。

右の小節の様な、いわゆる"スムーズ・ジャズ"的な考え方である。
左も右も一小節の中に想定されるコード・ファクターは同じである。
しかし、右の方がより「スムーズ」である。

この例では、どちらも、「CのLydian7th」があてはめられるのだが・・・。
もちろん、ジョージ・ラッセルの提唱する"リディアン・クロマティック”で考えると、もっと多様なスケールも当てはめられるのだが・・・。

左の上に積んでいくサウンドであると、いかにも「難解な響き」が出てきて、スケール選択による意外性は、そこに出てきにくい。

こういうコードの弾き方によって、より一般的な音楽になるはずである。もちろん、左のようなブロックから出てくる、複雑なサウンドも時としては、いいかもしれない。
しかし、より多くのジャンルやサウンドに当てはめていくならば、やはり”スムーズ”なサウンドを提唱したい。